「…誰にも言わないわ。あと2週間、秋山と過ごしなさい。好きなんでしょう?女の私としては気持ちくらい分かるわよ」



「…ありがとう」



「もう一つの家があること、知ってるわよね?」



沙羅の家は二つある。



白石家の敷地内にあって、ここからだいぶ離れている。



「そこにいなさい。いつもメイドが掃除してくれているから、大丈夫よ。あと、お父さんも出張してるから…。二人でいなさい」



どこまで、あなたは優しいの?



甘えていいの?



「学校は行きなさいね」



「うん」