「早く行くわよ」 白石家専用のゲートに入った。 お金持ちの定番。自家用ジェット機。 30人乗りくらいだろうか。 自分のとこのジェット機で行くんだから、そんな急がなくていいのに…。 少し不満を心の中で漏らした。 父が日本に帰ってすぐ会議があるらしい。 ジェット機に乗り込み、ベルトをしめる。 全員のベルトが装着できたところで機体が浮いた。 みるみるうちにハワイが小さくなっいく。 「さよなら、ハワイ…」 感傷に浸りながら、遠のくハワイを見つめていた。