「はあっ…はあっ…」 「もう!遅いわよ!置いていくところだったわ!」 「なんで起こしてくれないのよ~」 みんな、沙羅を待っていた。 「待ってたんだから…。まぁ、いいわ。ギリギリよ、まったく…」 「…」 私、カッコ悪い…。 少し惨めな気持ちになりながら、車に乗り込んだ。 「沙羅ねぇ、まったく起きなかったんだから…。もうほっといたわ」 母の言葉が胸に刺さる。 「そんなこと…」 ブルーな気持ちのまま、空港に到着。