教室はいつもうるさい。



ガヤガヤガヤしていて、他のクラスからこの教室に来ている奴もいる。



男子の無駄な奇声。



女子の小さな声。



それが合わさって頭がいたくなるような雑音に変わる。



私の席は幸いに一番後ろの窓側だ。



滅多に寄って来ないので私的にはベストポジションだった。



「あっあんたまたイチゴ味?好きだねぇ〜」



少なくないが多くもない私の友達の一人が話しかける。



「もともと甘いの好きなんだって。あんたもいる?」



私はポケットから今は食べてるのと同じイチゴ味の棒つきキャンディを彼女の前に差し出した。



しかし、彼女は「いらない」と丁寧に断り、丁度いいタイミングに他の子が彼女を呼んだので、彼女はどこかに行ってしまった。



私の前にはイチゴ味のキャンディが残った。



私はそれを無理やり口の中に押し込んだ。










あーあつまんないの。









席から見た空は、雲一つなく、きれいに澄んでいた。