自衛隊と謀略

戦児は、
すたすた歩いて来る沢子を待った。

横からかばんを吹っ飛ばそうとしたのである。

非道ではあるかもしれぬが
仕方ない。

…来た。

戦児は極度に緊張した、
しかし、勇気を腹の底から絞り出し

目を閉じて
突進した。

力を入れ過ぎたせいか
沢子も転んでしまった。

失敗したのか、
いやこれが意に反して良い方へ動いた。

‘きゃあ’と叫び声をあげて
転んだ沢子は
何が起こったのか
理解出来ず
只でさえ大きい目を