【中編】糸[続編追加]

「りっくん、先にお風呂いいよ。」


「一緒に入る?」


りっくんは、冗談まじりに言った。


「.....」


私は、顔が真っ赤になった。


「半分冗談だよ。茉李が好きだから、嫌がる事したくないし。」


嫌がる?


違うのにな。


言わなきゃ。


「嫌じゃないよ。けど....恥ずかしいんだもん。」


よし、本音を言った。


けど.....


とんでもなく恥ずかしいことを言ったよね。


私たちキスもまだなのに....


「....茉李。マジ?じゃあ、一緒に入んない?」


やっぱ、体なのかな?


不安になってきた。


「....えっと....」


先にキスしてなんて言えないよ。


「あっ!やべっ。焦りすぎた。」


「えっ?」


気づいてくれたのかな?


りっくんは、急に焦りだした。


「俺と茉李ってキスもまだなのに慌てすぎだよな。しかも、一気に泊まりとか....」


りっくんは、ようやく事の早い展開に気づいたみたい。


よかった。


なら、言おう。


「りっくん。チューしてくれたら、いいよ。」


私は、展開は早くても順番を大事にしたい。


私は、甘えるように言った。