【中編】糸[続編追加]

「茉李ちゃ〜ん。」


下から、翠ちゃんが私を呼んだ。


なんだろう?


「りっくん、待っててね。」


私は、部屋をでて翠ちゃんのとこへ行った。


「翠ちゃん、どうしたの?」


「今日ね。お父さんもお母さんも泊まりなんだって。」


叫んで私を呼ぶこと?


そういえば、朝言われたかも。


どっちかわかんないから、わかったら、連絡するって。


「それで、どうしたの?」


「あのね....。」


翠ちゃんは、恥ずかしそう。


「翠をさ。俺んちに泊めちゃダメ?」


やっぱり。


「達矢って、今家どこ?」


「前と同じ。」


「はっ?」


知らなかった。


「昨日はさ。駅まで送ってもらったんだよ。駅を中心にならわかるんだけどさ。」


そういう事か。


「わかった。いいわよ。」


私は、承諾した。


学校であんな遠回しな発言しないでよね。


まあ、駅中心に考えたら遠回りだもんね。