【中編】糸[続編追加]

「茉李、仲直りしろよ。」


達矢が笑いながら言った。


「別に、けんかしてないし。」


「茉李ちゃんの彼氏かっこいいね。」


翠は、りっくんを気に入ったみたい。


まあ、達矢が機嫌を損ねるのは必須。


やっぱ、私は邪魔だから、りっくんのとこ戻ろ。


私が部屋のドアをあけると。


りっくんは、部屋をキョロキョロ見渡していた。


物珍しいかな?


「茉李」


なんか、りっくんは緊張してるみたい。


「な〜に?」


別れるのかな?


「俺と紗緒だけど....」


やっぱり紗緒ちゃんを名前で呼んでる。


「うん」


私は、意味もなく頷いた。


「幼なじみなんだ」


へっ?


私は、一瞬時が止まった。


「茉李、あれ見るの二回目だろ。」


やっぱり気づかれてた。


私は、気まずくてりっくんを見れなかった。