【実話】ありがとう…。

「…分かんないよ…好きだからって一緒に居たいって思うし…だから付き合うんじゃないの?」



「俺は…もう辛い別れはしたくない!こう言う考え方だし、これからも変わらないと思うし…。納得出来ないなら、もう会えなくなるじゃん…」



ズルいよ…そんな事言うの…。

納得出来ないなら会えないなんて―‐…。


「………」


いつの間にか、あの日2人で来た海に着いていた。


涙は止めどなく溢れてくる―。


初めてこの海に来た時は、あんなにもキラキラ輝いてのに、今は、闇の中に落とされた感覚に陥る―。


「もう…グスッ……グスッ…会わないって事?」


溢れ出す涙は止まる事なく、次から次へと頬を伝いスカートに染みを作っていく―‐。


この時にさよならしてたら、あんなにも哀しまなくてすんだのかな……?

辛い思いしなくてすんだのかな…?


「会わないなんて思ってないから大丈夫だよ。おいで」

そう言って優しく抱き締めて、頭を撫でてくれたよね。


本当は、納得なんてしていなかった…。

けど、離れたくなかった。

傍に居たかった。

だから……。