「え………っ」
「空いてたら、の話です」
「あ、はい……いいですよっ」
そう言ったら名倉先生は、白い歯を光らせて笑った。
「じゃあ……空いてる日に」
僕も笑う。
砂利道を少し歩いてバス停でバスを待つ。
そしたら名倉先生は口を開く。
「私って大人っぽいですか?」
「え?大人っぽいですよ」
いきなり何言い出すんだこの人は……。
俺はちょっと目を逸らす。
「あ……良かった……」
もう俺は言わせておく。
するとバスが来た。
「あ、来た」
俺がバスに乗って椅子に座ったら名倉先生も隣に座った。
とりあえず平常心で窓の景色を見る。
犬の散歩をする人、ランニングをする人、買い物をした人とかたくさんいる。
再び、人はそれぞれだなと俺は思った。
バスが止まると、老人が乗る。
それと、カップルも入ってきた。
俺が1ヶ月前に行った遊園地の袋を両手に持っていた。
懐かしく蘇るあのKYさ。
するとバスは、遊園地前と表示され遊園地が見えた。
遊園地前のバス停は、子供を連れた夫婦と、カップル多数がいた。
また今度行こっと。


