とにかく半分覚えられた。
「それじゃ、あがります」
俺は席を立ち、鞄を持つ。
「さよ―ならあ」
皆から言われて俺は会釈した。
すると名倉先生も立ち上がる。
「じゃあ私もそろそろ……さようなら」
「さよ―ならあ」
そう言ったら名倉先生は俺と一緒に肩を並べた。
「一緒に帰りましょ?」
ニコリと笑う笑みに、少し落とされた。
「は、はい………」
職員室のドアを閉めるといきなり腕を組み始めてきた。
「ねぇ、やっぱ飲みいかない?」
小声で囁かれるとなんか異様にセクシー。
でも…
「ごめんなさい……今日ちょっと忙しいんですよー」
「じゃあ私も手伝っていいですか?」
「え………結構ですよ!!」
「そっかあ…」
すっと腕をはずす。


