キーンコーンカーンコーン………
「あ、予鈴だ」
「じゃあ頑張ってくださいね」
「……はい」
俺は教室まで行った。
もしかしたら皆まだ教室に戻ってないかも………。
恐怖感を抱きながらもゆっくり教室のドアの前に来る。
すると生徒達の声が聞こえる。
少し安心した。
そして開けると初め入ってきた光景と同じだ。
華宮はまた後ろを向いている。
ってなんでいつも話題が華宮なんだ。
…話題作りやすいからかな。
ワックスの匂いが漂った。
しかも皆の香水の匂いが混ざって、鼻が死にそうになる。
アンモニアよりすごいものだ。
しかも化粧なおししたり、自分の髪型を見てる生徒も多数。
これじゃあ集中できないな。
「先生……っ」
陽向が話す。
俺は陽向のほうを見る。
「神田君が帰って来てません……」
神田の座っていた席を見ると、本当にポカンと席が一つ開いていた。
どうかしたのか?とすごく心配した。
皆はそれを心配しなく、うるさかった。
俺は一回教室を出た。


