ネコガールの恋

「今、お昼作ってますから、食べていっ
 てくださいね」

と言って母親が台所に消えていくと、
ナッツはネコガールを自分の部屋に案内
する。

階段を上り、「開けちゃダメにゃ~ん」
という札のかかったドアを開けると、

壁紙はクリーム色だが、他の諸々が全体
的にピンク色の部屋が現れた。

しかしそれより、ネコガールは他のこと
に衝撃を受けた。

部屋の壁に貼られたポスターや、額縁に
収まったパズルや、本棚に並んでいる本、
ベッドの枕元に置いてあるぬいぐるみ、

これらの多くが、叔父のひとりである
「ネコ博士」が書いている人気アクショ
ン小説のシリーズ「ネコ専務シリーズ」
の関連グッズだったからである!