ネコガールの恋

ナッツと東からの尊敬を、落ち着いた
大物らしい話しぶりによって、さらに
高めつつ、会話を楽しんでいたネコ専務
だが、

不意に、「あっ」とアナログの腕時計を
見た。

「ああ、7分前か。ごめん、私はもう
 行くよ。

 新年のカウントダウンをマイクで言っ
 てくれって、さっき弟に頼まれたんだ」

ネコ専務は、組んでいた足を降ろして
椅子からパッと立ち上がり、

「とても楽しかった。ナッツさん、
 東くん、ありがとう。私は君たちを
 応援しているよ」

ともう一度ナッツと握手し、東とは初め
て握手した。ネコ専務はナンにも忘れず、

「また今度お会いしましょう」

と声をかけて、黄色と緑の斜めストライ
プのネクタイを直しながら、歩き去って
いった。