ネコガールの恋

「そうか~、知らないところで、私が
 そんな影響を君に与えているとはね!
 
 剣道、強いのかい?」

握手したまま離そうとしないナッツの
手をくっつけたまま、ネコ専務が聞く。

ナッツの顔を見ると、ぽわわ~んと幸せ
そうに別世界へ行ってしまっており、

無理に手を引きはがすのはあまりに気の
毒なので、誰も何も言わなかった。

「ええ、僕は神奈川に住んでいるんです
 けど、今年は県大会で準優勝しま
 したよ」

「県大会で準優勝、すごいじゃないか!
 いま高校生? 何年生? 1年生か、
 
 決勝の相手は? 3年生か、うーん、
 それは仕方ないよ、1年生で準優勝
 なら、大したものだよ」

尊敬するネコ専務に褒められて、東は
少年らしく、はにかんだ笑顔を見せた。