ネコガールの恋

ナッツのその、あまりにストレートに
悲しげな顔を見て、心を痛ませたネコ
ガールは、

英雄(えーゆー)の「自分用」ケータイ
を青いヴィトンのバッグから取り出し、

「ナッツ、叔父さんに電話してみるね。
 あまり焦らないで」

とボタンを押そうとしたが、

「あ、あれ! ネコ専務さんじゃない
 か!?」

という、彼にしては珍しいくらい大きな
東の声に、顔を上げて、会場の入り口の
方を見た。