「言ったら驚く」

「驚きたいから質問してるのよ」

「海堂彰吾」

「ええ?」

蓉子は叫んだ
思った通りの反応

だけど蓉子の目が光ったのは
予想外だった

「お弁当でラブの表現かぁ
一年坊やにしては面白い発想じゃない」

すごく楽しそうに蓉子は
弁当を眺めた

「ラブ?
ただの料理好きなだけだ」

「そうかな?
これは愛を表現してると思うよ」

「ええ?
だって蓉子と付き合うんでしょ?」

「ふふん
ここまできたら私よりも
紫音と彰吾くんの将来を応援するわ」

「はあ…」

私は仕方なくご飯に箸をつけた

食べないのは体によくないし
昼食まで
空腹に耐えられない

「年下ボーイってそういうところが
可愛いから好きよ」

蓉子は勝手な妄想をしているらしい