「あとで彰吾くんに
お礼を言ってね」

「お礼?」

「そうよ
学校からここまで
紫音を抱いて帰ってきたんだから」

「だ…抱いて?」

私はつい
大きな声を出してしまった

お姉ちゃんは
くすくす笑うと
私の頭を撫でた

「彰吾くんって
良い子ね」

どこが?
何を考えてるか
さっぱり不明な男だよ

「あー、もう少し
寝ていい?」