「待ってよ
海堂と何かあったってわかってるのに
知らないふりをされるのはつらい」

加藤先生が私の手首を掴んできた

「何かあったのかもしれませんが

私には理由がわからない
だから加藤先生にも言えない

それだけです」


私は加藤先生の手を振りほどくと
準備室を出て行った