* * *
「ねー、ヒメ。芽衣ほんとに大丈夫かなぁ?」
たっぷりエステを満喫した後、七恵は姫華の部屋に居た。
ブオォォォとドライヤーの音が声をかき消しながら温風を吐き出す中で、なんとか七恵の言葉を聞き取った姫華がベッドの上に寝そべって広げていた雑誌をぱたりと閉じた。
「イチがついてんだから大丈夫っしょ。そんな心配ならメールしてみれば?」
「うーん…でもそっとしておいて欲しい時もあるだろうし」
「ないよ。芽衣にかぎってそれはない。あいつ昔から構ってちゃんだったから」
力強く頷いた姫華に七恵が「そう?」と首を傾ける。
カチリとドライヤーの電源を切ってコンセントを抜くと、僅かにドライヤーの口から焦げたような独特のにおいがした。
「そういえばさ、ヒメと壱弥と芽衣って小学校からずっと一緒の学校だったんだよね?それって偶然…なわけないか」
自分の疑問に自分で答えて七恵は項垂れた。
一方でそんな七恵をベッドから見下ろしながら、漸くこの質問が来たなと姫華は息を吐き出した。
「正確にはさ、イチと芽衣がずっと一緒だったんだよね。それに私がくっついて今に至るって感じかな?」
「へえ。やっぱり芽衣も壱弥も昔からモテてたの?」
「うん。イチはモテてた。で、芽衣は女子全員にシカトされてた」
「なにそれー!」
思わずといった様子で七恵が姫華に迫った。予想通りの反応にくすりと姫華が笑う。
「ねー、ヒメ。芽衣ほんとに大丈夫かなぁ?」
たっぷりエステを満喫した後、七恵は姫華の部屋に居た。
ブオォォォとドライヤーの音が声をかき消しながら温風を吐き出す中で、なんとか七恵の言葉を聞き取った姫華がベッドの上に寝そべって広げていた雑誌をぱたりと閉じた。
「イチがついてんだから大丈夫っしょ。そんな心配ならメールしてみれば?」
「うーん…でもそっとしておいて欲しい時もあるだろうし」
「ないよ。芽衣にかぎってそれはない。あいつ昔から構ってちゃんだったから」
力強く頷いた姫華に七恵が「そう?」と首を傾ける。
カチリとドライヤーの電源を切ってコンセントを抜くと、僅かにドライヤーの口から焦げたような独特のにおいがした。
「そういえばさ、ヒメと壱弥と芽衣って小学校からずっと一緒の学校だったんだよね?それって偶然…なわけないか」
自分の疑問に自分で答えて七恵は項垂れた。
一方でそんな七恵をベッドから見下ろしながら、漸くこの質問が来たなと姫華は息を吐き出した。
「正確にはさ、イチと芽衣がずっと一緒だったんだよね。それに私がくっついて今に至るって感じかな?」
「へえ。やっぱり芽衣も壱弥も昔からモテてたの?」
「うん。イチはモテてた。で、芽衣は女子全員にシカトされてた」
「なにそれー!」
思わずといった様子で七恵が姫華に迫った。予想通りの反応にくすりと姫華が笑う。
