「おはよ〜、てっちゃん」
朝から元気よくあいさつしてきたのは小さいころから親友の拓也だ。
「おはよ」
今日は中学校の入学式。
クラスが貼ってあったのか人だかりができていた。
拓也と見ていた。
1208 工藤徹也
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1215 夏川拓也
「やった〜、てっちゃん。一緒のクラスじゃん」
一緒のクラスがそんなに嬉しかったのか拓也は一目気にせず抱きついてきた。たしかに嬉しかったが抱き着つのはさすがに…。
「バカ!嬉しいからっていきなり抱きつくなよっ(笑)」
「まっとりあえず一緒のクラスになってよかったな」
「ああ」
クラスに入り出席を確認したあと、すぐに入学式が始まった。
無事に入学式が終わってクラスに戻ったとき…一気に吸い込まれるようなほど素敵な存在に出会った。
針生沙季…。
俺の中であいつを見るたびにひかれていくような気がした。
「てつ、どこ見てるの??」
「えっ…ただクラス眺めてただけだよ」
戸惑いながら答えた。