「ケンカしたとき、嬉しかった。」 ヒカルくんはぼそりと言った。 「もし僕が記憶を忘れなかったままだったら、 夕実さんと本気でぶつかる事がなかったから。」 あたしはうなずいた。 あたしにとって、それは嬉しい事か辛い事か分からない。 だけど、ヒカルくんが嬉しいというならばそれでいい。