~Yumi~
あたしは気晴らしに外を散歩していた。
この前、メアリーに案内してもらった町。
日本とはまた違う空気や景色、香りが漂っている。
社員旅行は定番のハワイではなくイギリスでもいいなぁ~。
(まだ先の話だけど。)
あたしは喫茶店に向かおうとずんたかずんたか歩いていった。
そして、横断歩道で一時停止している時、
歩道の向こう側でキョロキョロしている青年を見かけた。
どう見ても日本人。
しかも、見覚えのある顔。
服装がユニフォームではなく私服だったから確信はできない。
だけど、信号が青になり、
彼がこちらに渡り、
あたしの肩をがしっとつかんだ時には人違いではないと確信する。
「なんでここにいるか知らないけど助かったぁ~!」
固まるあたしの肩を揺する。
「俺、道に迷っちゃって…知ってる奴が居て良かった☆」
そう言って、あたしに笑う。
≪鼻毛出てるっ。≫
≪ウソォッ!?≫
≪ウッソぴょんっ☆≫
そうエイプリルフールの日にあたしをからかった彼です。
あたしは口をあんぐり開ける。
さぁ、皆さんで「いちにのさん」で言ってみましょう。
いち
にの
さんっ!
「いっ一ノ瀬悠介!?」
彼は人なつっこい笑顔でニコッと笑った。



