~Yumi~
夕食前の部屋待機の時間。
あたしたちは恋バナに花を咲かせていた。
「ケンカして、身も心も傷付いて、
憎んで、殺したいほど愛する恋をしてみたい!」
菅原(美々)さんのボルテージがぞくぞくと上がる。
あたしと晴香は唾を飲む。
「憎まれ愛っすか。」
「昼ドラ系の?」
菅原さんはチッチッチッと指を振った。
「昼ドラは第三者に殺されるパターンが多いじゃん!
ミミは平和主義だから誰も殺されない程度に愛したいね♪」
今までの言動から平和主義と言っていいものだろうか…。
でも、菅原さんが意外にも話しやすい人で良かった。
「はい、次ゆーみん!」
「あたしは学校帰りに一緒にスタバ行って語りあったり、
休日には遊園地とか行きたい!」
「うわっ、ふつー。」
「そういう晴香はどうなのよ!」
「ウチもそうだけど…。キャハハ」
「あんた、そのデートの相手は一ノ瀬さんでしょ。」
まぁ、あたしも思い浮かんだ時にはすでに相手がヒカルくん設定ですが。
「チヒロは?」
菅原さんが呼ぶと部屋の端っこで壁に寄り掛っている浅見さんが反応した。
あたしはちょっとドキリとする。
「なにが?」
「どんな恋をしたい?」
「特にない。」
「えー、なにそれ!?つまんなぁ~い!」
「・・・・・。」
浅見さんはむくりと立ち上がって部屋を出て行った。
「いっつも、あんな感じなの?」
晴香が菅原さんに聞いた。
「まぁ~ね。てか、高校生になって
異性の部屋の出入り禁止って厳しくない?!」
急に話し変わった。



