梟~幼少編~

今度は落ち着いて入る二人。

「よくひ…。怒ってる?」
「お前はここに来るのは初めてだな?」
「うん」
「じゃぁ、俺も悪い」
「?」
「入る前に言っておくべきだった。銭湯でやってはいけないことを」
「…。ごめんなさい…」

梟悦はまさか翼飛自身が悪いと言う言葉が出てくるとは思っていなかった。
なんだか申し訳ない気持ちになった。

「さて、体を洗うぞ」

ジャバッという音をたてて翼飛は浴槽から出た。肩にはまだ治ったばかりの傷があった。
梟悦にはその傷がどうしても見れなかった。

「その傷もう痛くないの?」
「痛くないから風呂にも入れるし、いろんな事が出来るんだ。ほれ、頭からだ」

翼飛は容赦なしに梟悦の頭を擦る。

「いででででででででででで!!!!目に入ったぁぁぁぁ」
「あん?ごめんごめん」

ジャバァーーーー

お湯をかけ、休む暇なく今度は体を洗いだす。

「いでででででででででででででででででで!!!!!よくひ強い強い強い!!!」

あまりにも強くこするので梟悦はふたたび大声を上げた。

「梟悦見てみろ!この汚さ!真っ黒だぞ」

翼飛は擦った後のタオルを梟悦に見せた。

「ちゃんと洗ってたのか?」

そう言って再び梟悦の体を擦り始めた。

「やめてええええええええええ」

風呂場に梟悦の悲痛な叫び声がこだました。