梟~幼少編~

「よくひ、よくひ」

小さな声で呼ぶ声。
翼飛はそっと目を開ける。そこにいたのは勿論梟悦。


「何だ~?」
「おしっこ。ねぇ、よくひ~~」

梟悦は翼飛の体を揺さぶり起こした。

「ぶわぁぁぁ」

無理やり起こされた翼飛は大きな欠伸をしながら廊下を歩く。眠気で呼び捨てにされたことなどどーでもよくなっていた。

「ちゃんと待っててね!」

そう言って梟悦はトイレに入った。

「早くしろ~」

1分も経たないうちに梟悦はトイレから出てきた。

「ふー。すっきりー」
「よかったな。明日からは一人で行け」
「見て!月が綺麗だよ」

話を逸らすように梟悦は月を指差して言った。

「月?」

翼飛も誘われるように月を見た。