私は…学校に向かった。


いつも通りに…


でも…私はクラスの子と馴染めていない。だから…もちろんのこと…友達と言える人なんて1人も…いない。

普通の中学生!何だけど…みんなからは…地味って思われる程…静かな私…前田由利。


そんな私を憎たらしく思っている人も数多くいるらしく…多少のいじめもないわけじゃなかった…。



友達もいない…私は学校がつまらなくて途中に抜け出した。

向かった先は…海。
私の1番大好きな場所だった。この海は辛い時によくくる。キラキラ光って、どこまでも続く海。私はこの海が本当に大好きだった。

季節は夏じゃないから…当然…人はいない…はず。



でも…1人だけ…海を前に腕を広げて深呼吸している人がいた。


遠くて顔がよくわからない。でも…どこかで見たことがある…そんな気がした。

私が見続けていると…さすがに視線を感じたのか…私に気が付いた。
そして近づいてきた…。


「君もこの海好きなの?」
そう言って…私に笑顔を向けた時…わかったんだ。
君はあの時…私の前で笑っていた人だったってさっ!