「…じゃあ、先帰ってて」
「え?」
「もうちょっと物色して帰るから」
「りょーかいー。じゃ、夜ね」

茉莉とお別れをし、
荷物をまとめる。

「菅原さん、」
「…ひゃあっ!」
「俺俺っ!花園っ」
「…何だ、花園か」

この人は、花園樹。
そうあの有名な花園グループの御曹司で、
この学園の王子様。
そして今度の小説のモデルっ!
花園樹なんて手に入らないと思ってたけど、
RIAの大ファンで快く承諾してくれた。
だけど、バレちゃあいけないから茉莉にも内緒。


「声かけようとしたでしょ」
「ばれた?」
「そうゆう事はやめて。いい?協力してもらってるけどあなただってばれたくないんでしょ?RIAの大ファンだってこと」
「まあ。だけどお前だってばれたくないだろ?RIAだってこと」
「…当たり前でしょ。日常の生活が出来なくなるから、」

…有名人の辛さは人一倍知ってるつもりだ。
リビングに横たわるお母さんとお父さん-

だめだっ!
思い出したらっ。

「…とゆうことで何すればいいのー?」
「普段どおりにしてくれれば。それを題材にして書くのみだし、」
「つうかさ、菅原って眼鏡外すと可愛いかったりするタイプ?」

そっとあたしの眼鏡を外してゆう花園。
一応キャラ作りの為、伊達眼鏡をかけてる。

「…やば」
「何が、」
「…お前、めちゃくちゃ綺麗じゃんっ」