「玲華」
「どうせこの後お茶する約束だったし、どうせなら彼氏くん紹介してよ、ね、いいでしょ?」

 あーもう、面倒くさい。
 クラスで人気のこの子は、なぜか特別可愛いわけでも、明るいわけでもないような私になついて、絡んでくる。けど、私はこの子が少し苦手だ。
「いや、彼氏じゃないって、静くんは」
「ほら、お友達もいいって言ってるし、俺も行っていいでしょ?」

「スタバでいいよねー?」
「オッケー」
 断る間もなく、私は玲華に腕を引かれていった。