同年代の女の子に比べたら殺風景な自室で、私はただぼうっとしていた。

 静くんは変わった。だけど、心の底に変わりきれてないところがあるんじゃないか。
 例えば、公園で話したときの静くんは、寂しげで、綺麗で、ふっと消えてしまいそうだった。まるで、昔みたいに。

 ここまで考えて、ふと我にかえった。なんなんだ。綺麗とか儚いとか、これじゃまるで、私が変態みたいじゃないか。
 ちがう、ちがう。これは私の本心じゃない。静くんが明るくなったのは、いいことなんだ。昔の面影を探すなんて、馬鹿馬鹿しい。