「明日から一緒に頑張りましょうね。
さようなら。」

美智先生のあいさつで
今日の学校は終わり。


楽しかったな~。


亮と勇が向かいに来るのを待つ。




「琴音!帰るぞ。」

「亮ちゃん!」


正直亮ちゃんは
先に帰ると思ってた。

だって
朝なんか怒ってたみたいだし。


「帰ろう。」
勇ちゃんが優しく微笑む。












帰り道。


やっぱりこの景色はなつかしい。


「ねね!この抜け道・・・。」

亮と勇の腕を引っ張る。




よく遊んでいた
小さな公園の奥には
細いトンネルみたいな
抜け道があって、

そこをずーっと進んでいくと

一軒の空き家があった。


ボロボロで薄気味悪いけど



そこは私達の秘密基地だった。


「いこっ★秘密基地!」

「はぁ?行くの?メンドくせーよ」
亮がため息をつく。

「何言ってんのよ!
行くに決まってるでしょ!
勇ちゃんは行くよね?」

亮の腕を強く引っ張る。

「うん。久しぶりだし行ってみたい。」


「ほら。勇ちゃんが行くって
言ってるんだから行こう!」



亮の手を引っ張って
公園に入って


トンネル抜け道を通る。








こんなにせまかったっけ?









ボロボロの建物が見えた。