なんで気まずくなってんの?
と思いつつ黙って歩いた。
下駄箱の所で先輩たちが
クラス発表の紙を配っている。
「おはようございます。どうぞ~」
「ありがとうございます★」
亮ちゃんと勇ちゃんと一緒かな?
幼稚園は違うクラスだったけど
小学校・中学校は
クラスが1つしかなかったから
同じクラスだった。
だけど高校は6クラスもあるし。
端から順番に見ていく。
A組・・・。ナシ。
B組・・・
あ!亮ちゃんと勇ちゃんはBだ!
私は・・・
F組!!離れてる・・・。
「違うクラスだったね。」
悪い空気の中
頑張って口を開いた。
「・・・」
なんか言ってよぉー。
そう思いながら歩き出そうとしたら
「琴音、さっきの男と同じクラス。」
亮が独り言のように言った。
あの人の名前は
白石 俊一・・・。
もう一度名簿を見る。
「あ!ホントだ~。」
これがさらに私たちを
引き離す出来事だとも知らず
私はほほ笑んだ。

