急ぎ足でB組に向かう。
会わせたい人って言うのは
あの二人。
「勇ちゃん!亮ちゃん!」
「琴音!?何しに来たんだよ。」
「どうしたの?」
「あのね私の友達の玲奈って言うの。」
ニコニコして玲奈を紹介する。
「よろしくね。」
玲奈が頭を下げる。
「ねね屋上で4人で弁当食べよ!」
二人に玲奈を紹介したのは
自分でもよくわからないけど・・・。
きっと二人に
友達できたから心配ないよってことを
教えたかったから。
4人で屋上に向かう。
「琴音ちゃん。」
「あ!白石くん。」
亮の目つきが変わる。
「俺も一緒にいいかな?」
「いいよ~。」
私バカだった。
5人で屋上に向かう。
「お腹すいたぁ~」
朝ごはんぬきはさすがに辛い。
屋上につく。
そこはカップルだらけ。
なんかういてる・・・。
「いただきます。」
みんなでいっせいに食べ始める。
「ここカップルだらけだね。」
玲奈が笑う。
「だね。ちょっと失敗。」
私は苦笑い。
男子メンバーは無言。
せっかくの弁当なんだから
まったく・・・。
「白石君のパンおいしそうだね。」
私は白石君の弁当
のチョココロネを見つめる。
「うちパン屋やってて、
それの残り物なんだ。」
「え!パン屋さん!?」
玲奈がハシをとめて驚く。
「うん。よかったら食べていいよ。」
「ありがと~。」
私と玲奈は一個ずつもらう。
なんか
視線が痛い・・・。
亮ちゃんきっとにらんでて
勇ちゃんが冷たい目で見てる・・・。
なんでこうなっちゃうのかな・・・。
「琴音ちゃん。
白石君じゃなくて俊一でいいよ。
もちろん玲奈ちゃんや
そこの男軍団たちもね・・・。」
「わかった~。」
私と玲奈は口をそろえて言う。
「・・・。」
冷たい風が髪をなびいた。

