ツンツン事情




着いた駅前のケーキ屋には同じ制服を来た奴らが何人かいた。


できたばかりとあって混むことを予想していたが、思ったより空いていてなんとなく気がらく。



「夏生、あっちがいい。」


菜瑠に誘導され、俺たちは席に着いた。




「…うー、全部おいしそうっ!どうしよう~…」


さっきからずっとメニューとにらめっこ状態の菜瑠。


そんな姿もまた可愛いかったりする。




「俺コーヒー。」


そう言うと菜瑠が反応した。



「ケーキは…?」



真ん丸の目で見つめられ、俺は咄嗟に目をメニューに向けた。



「別にそんな好きじゃねーし、いいや。」



甘いものは昔から苦手な方だ。


特に生クリームとかな。