ツンツン事情




「今日は本当ありがとう。結局おごってもらっちゃったし…ごめんね?」


好きな女におごってもらうなんて男として情けねえし、何よりデートできたから俺は俺で嬉しかった。


こんなこと口は口がさけても言えないけど…


「気にすんな。また連れてきてやるよ。」


そう言って菜瑠の頭を撫でてやると少し照れた様にはにかんだ。




ああ、こいつを独り占めしたい…

そう何度思ったことか。




微笑みかけられた時、照れた様に仕草を見せた時、泣きそうな顔で見つめられた時…




菜瑠のすべてが愛しくて…





早く、早く俺だけのものになれよ…。