ゆきたちは、そんなにあたしがバッサリ髪を切ったのが珍しいのか




「なんで切っちゃったの?」




としつこく聞いてきた 




「邪魔だったから、それだけだよ」




三回くらい言ったなこのセリフ… 




何度も同じようなことを聞かれてだんだん疲れてきた




「ねぇ、誰と?」




紫音が聞いてきた 




「なんで?」





一人だと思わないの?





そう思った





「えっ?さち、髪大事にしてたから、切らないのかと思って」




確かにあたしはショートより長いほうが好きだし 




あんまり切らなかったのはそれもあるかなぁ 




改めて言われるとそうかもしれない…





紫音に言われて初めて気付いた




「すごいね。あたしのこと、あたしよりわかってるかも」




褒めると紫音は少し赤くなって、照れたように笑った




「ふーん、そっか。さち、髪大事にしてたんだ
確かに綺麗だったな〜」




いきなり慎悟があたしの髪を触った




「何っ!?」




「わっ!ごめん!」




「あっいや、こっちこそ、ごめん…
ちょっとビックリして」





びっくりして大きな声を出すと、慎悟も驚いたのか手を離して…謝った