バスの中の恋

「えっ?」



ぼーっとしていて、よく聞こえなかった



「いつも朝バスに乗ってるよね?」



「あっはい…」



「やっぱり。そうだと思った」



「なんで、あたしのこと知ってるの?」



「だっていつも同じところに座ってるしょ?それに俺、きみのこといつも…見てたから」




?




は? 





今、なんて言った??




あの人は笑ってた。照れたように 




「名前、何て言うの?」




「えっ!?」




「カードに書くから」



「あっ、そっか。サカキ サチです」



「どんな字?」



「サカキは上り坂の坂に城サチは平仮名」



「坂城さち…ね。はいっ。出来た」



どーぞってカードを渡された



「ありがと。」



「行くよ〜」



美央さんがあたしを呼ぶ 


「あなたの名前!名前なんて言うの?」



「俺?俺はカミジョウ ケイゴ漢字ならこう」



メモ用紙を破り 






上條 景悟 






そう書いた 



そして、何かをまた書いてあたしに渡した 




「それ、あげる」


「じゃーね」


ニコッと笑って奥に入っていった 



「さち?行くよ」



いつのまにか近くに来ていた美央さんがあたしを連れて外に出た