「な……なに言ってるんだか!」
パシンッと勢いよく柏木の手を振りほどく。
さっきまで触れていた部分が……熱い。
「ほら。照れてないで三田さん行くよ」
「て……照れてなんかねぇよ!」
いやまぁ……完全に照れてますけど。
悟られるのはイヤじゃん。
薄暗い廊下を柏木の後について帰ることにした……。
二人だけの足音が耳にだけじゃなくて心に響く。
今、ここに柏木がいなければあたしの足音しか聞こえない。
当たり前のことだけど、それはすごく寂しいことだと思った。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…