恋の唄




「じゃぁさっそく柏木くん。助けてください」


「何?」


「音楽室を柏木くんの力で明るく照らしてください」



……すでに音楽室は真っ暗で。

そろそろ下校しないと鍵が閉まるんじゃないかってくらいの時間になっていた。




「……電気に頼っていい?」



柏木はパチンと電気をつけた。


二人して明るくなった音楽室に目を瞬かせる。



「なんだ、柏木の力じゃ無理じゃん」


「……さっきの言葉、一緒に歩いてあげるからに訂正していい?」


「ダメ。訂正不可。ていうか大学行くって言いだしたかと思ったら、専門行くとか言い出すし……男に二言はないよね?」


柏木ってば二言ありすぎじゃん。



「ないよ。でも僕は男になりたいわけじゃないし」


ギターを手際よく片付けると、座りこんでいるあたしに手を差し伸べてきた。