恋の唄





「三田さんって天の邪鬼だね」



うるせぇやぃ。


今それに気づいたとこだわぃ。



「だったらいろんな人の話を聞いてみたらいいよ。逃げてばかりじゃなくて」


「……先生とか……親とか?」


「そうだね。あと僕の話とか」


「いいよ柏木は」


「え~……いい話いっぱいあるのに~」



笑い終えると柏木は歌い始めた。


口元が緩んでいるせいか。


声が明るい。



今度の曲は


ずっと側にいるから。


身守ってるからね。


っていう意味のある歌。




……柏木の話はあまり聞かないけど。


あたしの話を聞いてもらってばかりだけど。



でも歌は一番よく聞いてるよ。