恋の唄




「音楽の専門学校行くことにしたんだ。もう、親も先生も説得、納得済み」


やるじゃん、柏木。


さすがだね。



心で褒めたたえるけど、驚いて口は開いたまま。

頭と体がうまく繋がってくれてない。


そんなあたしをほったらかしで柏木は話続ける。


「ライブスタッフとかの勉強もできて、なかなか良い感じのとこがあってね。前から目つけてたんだ」



前から?



「何を~!?」


前から目、つけてたなら何故それを早く親に言わない!

先生に言わない!


怒りは体に直結してるのか、この感情はすぐに口に出た。



「なんでそれ早く言わなかったの?!アンタばか!?」




怒りに身を任せると、言葉はキツくなるよね。