恋の唄




「なんでもなにも。アンタがその歌、歌っていいと思ってんの?」


「思ってるよ」


「夢、諦めたくせに」


「諦めてない」



柏木の目が色を変えた。



夕日のせいとか、そんなんじゃなくて。



柏木の気持ちが変わったというか。


今の柏木……



本気の目だ。





「大学行くのヤメたんだ」





……ほら、本気だ。