恋の唄




あたしの問いにちゃんと答えは返ってきた。


でも聞くんじゃなかった。



「ん~……三流の大学行くことにした」


「え……?」


「僕の頭でも楽勝で行けるとこ。あと勉強しなくてもダイジョブそうなとこ行くんだ」


「な……何それ……」


「そしたらストリート続けて良いってみんな言うし。じゃぁそうするかな、なんて」



柏木は軽く笑ってギターを弾き始めた。


でもその笑顔は……


また寂しい笑顔になってるよ……?



なんで……そんな風にしか笑えないのに。


それでもその道を選ぶの?



「そんなの……そんなのおかしいよ柏木!」



あたしは怒鳴ったときと同じくらい、それ以上に大きな声を出していた。