翌日、私とマナは地元の夏祭り会場へと向かった。
浴衣を着て、会場に着くも、やっぱり彼に会えるかもなんて淡い期待を抱いている自分が、馬鹿みたいに思えてくる。
「ほーら、今日は楽しも?」
マナが私の肩を叩く。
「うん、そうだねっ!」
マナはマナなりに、心配してくれてたんだよね。
会えない彼のことを思って、一喜一憂している私のこと。
だから今日は、楽しむんだ!
私が軽やかな足取りで歩き出そうとしたときだった。
元彼が、新しい彼女と祭に来ている姿を見てしまった。
分かってた。
いつかはこんな日がくること……。
だけど少し。
ほんの少しだけ、悲しくなった。
私はこの気持ちを振り払うかのようにマナと祭ではしゃぎ過ごした。


