「あ・・・」


「今から、治療しますから!!」


お医者さん、早く!


早くりょうを助けて・・・・。


「お医者さ・・・」


「い、い」


え?


りょう?


「どうして!」


「・・・好きだよ。」


「ぇ・・・?」


好きだよの言葉だけ、いつものりょう。


いきなりの、告白。


そして


「勝って・・・ね、復帰、したら。試合・・・。」


最後は、声になってなくて。


口だけが、動いてた。


「ゃっ・・・」


“バイバイ”


「ぃやぁ!!!」


あれだけ強く握っていたりょうの手が、


滑り落ちた。