「姫子にはできればバイトもしてほしくない。でも友達とは遊びたいだろうし、何かとお金は必要になると思う。だから毎月5000円、おこづかいはあげるよ。それでも足りないなら、必要な時に言って。」

支度をしながら大太君が言う。


「ありがとう……」

涙で視界が霞んで、大太君の顔があまり見えない。