12月。
雪がちらつく今日このごろ。
街は、
クリスマスでにぎわっていた。
もちろん、あたしも。
「ねぇ・・・、はなな。
プレゼントって、どんなものがいいの?」
清瀬 万琳(きよせ まり)高校1年生。
自分でもビックリだけど、今年のクリスマスは1人じゃない。
記念すべき初カレと過ごす
記念すべき年なのだ、今年は。
「どんなのって・・。
万琳からだったら、なんでもいいんじゃな~い?」
ちょっとニヤニヤしながらも、今日の買い物につきあってくれてるのは、
はななこと、神崎 葉奈(かんざき はな)。
同じクラスで、運動神経バツグンで、そしてカワイイ。
はななも彼氏がいるんだけど・・・。
「・・・はなな。プレゼント、買わないの?
・・・彼氏に。」
「・・・今、結構ヒビはいってるから。
多分、もうすぐ別れるよ。」
・・・ほら。まただ。
あたしが思うに、はななはきっと、本当の恋を知らないんだ。
だからそんなこと、平気で言えるんだ。