「シカトかよ」
 男が後方から走ってくるのがわかった。
「マキオーッ! マキオーッ!」
「……」
 自分の名前を連呼する男の声に立ち止まったマキオの頭の中で昔の記憶がフラッシュバックした――。
『マキオォ、オマエのせいでクラスリレー負けちまったじゃねぇかよ! 勉強ばっかしてんじゃねぇよ!』
『勉強のしすぎで頭が重たくなっちゃったのかなぁ? マキオくんは』
『マキオってさぁ、なんかマジキモくない? あれじゃ友達できないわよねぇ。何が楽しくて生きてんのってカンジ』
『真樹夫! なんだこの点数は! どうして100点じゃないんだ!? 少しは公平を見習え! 聴いてるのか? 真樹夫!』
『マキオ! マキオ! マキオ! マキオ……』
「うるさい、うるさい、うるさい、うるさぁぁぁい!!」
「!?」