プライダル・リミット

 リュウの煮えきらない態度がショウをさらに苛立たせた。だが、そんな感情とは裏腹にショウは冷静な表情を見せた。「めんどくせぇ」そうショウが呟いたのをリュウは確かに聞いた。
「マキオっていったっけ? あのチビ助。こないだのオマエのツレ」
 リュウの表情が変わる。ショウはそれに気づいても話を続けた。
「マダムんとこのリンって女に惚れてるらしいな?」
「だったらなんだ?」
「あの女、俺がヤッた」
 リュウの表情が一気に強張る。が、それ以上に動揺したのは――マキオだ。マキオは2人の死角から一部始終を聴いていた。マキオは込み上げる感情を必死に堪えようとしていた。