プライダル・リミット

 2009年3月31日(火)
「どういうつもりだ」
「……」
「もう俺とは何の関係もないんじゃなかったのか?」
「……」
「なんとか言えよ! ショウ!」
 吉祥寺のとある公園。対峙するリュウとショウ。どうして2人が? 

 それはリュウがカフェ・レノンを訪れた際――
 クリームソーダを飲むリュウ。
「明日、井の頭公園で六時」
 唐突にマダムが話し掛ける。
「なんだよ!? “渋谷で五時”みてぇに。鈴木雅之と菊池桃子か」
「あら、違うわよ」
「わかってるよ、そんなこたぁ。いちいち突っ込むなよ」
 クリームソーダを飲み続けるリュウ。
「ショウちゃんが待ってるわ」
 一瞬リュウの動きが止まる。
「ショウが……!?」
「このあいだショウちゃんがお店に来た時に、話があるからリュウちゃんに伝えてくれって頼まれたの。“レクイエムの最終章だ。ドミナントをトニックに終止させる”なんて意味わかんないこと言って」
 少し間をあけるリュウ。
「俺は行かねぇからな。もうアイツとは縁を切ったんだ。話すことなんか何もない。関係ねぇんだよ」
 言葉では拒絶しても速くなる口調が動揺をうかがわせた。
「いいの? こんな機会もう二度とないかもしれないわよ。一生分かり合えないままかもしれないのよ。まあ、アナタが自分で決めることだし、アタシが首を突っ込むことじゃないけどね」
「うるせぇな。充分首突っ込んでじゃねぇか」
「友達って、何があっても友達だから友達なんじゃないかしら?」
「俺は絶対行かねぇからな!」     

 リュウは来た。約束の時間に約束の場所へ。そしてついに2人は接触した。